消火器の選び方とタイトルを設定しましたが実は選択肢は多くはありません。
現在生産されているものでお勧めできるものは2種類です。
畜圧式粉末消火器(PP-10C)と強化液消火器(ALSE-3S・6S)です。
粉末消火器は消火器の設置義務のある防火対象物向け、
強化液消火器はご家庭や屋外街頭設置向けとしてのお勧めです。
粉末消火器は価格が安いこと法的な能力単位が高いということから
こちらを設置するという消極的な理由です。
たいして強化液消火器は実際の消火能力と操作性、
とくに視界が妨げられないことと放射距離が長いということは大きな利点です。
次のケースで火災が発生した場合をご想像ください。
・台所の油が発火した
・通りを歩いていたら火災を発見
消火器を設置する理由としてはこのような状況を想定されていることが多いかと思います。
しかしながら、室内で粉末を放射すると数秒後に視界が狭められ消火したかどうかの判断すら
困難になるケースも想定されます。
また、屋外で使用する場合は火災発見時点で炎がかなり大きくなっていることが前提で、
風の影響・火災の輻射熱で粉末消火器では有効に消火できる距離に入ることができません。
このような理由から私どもは1980年代から強化液消火器をお勧めしてまいりました。
ご存じの方も多いと思いますが2009年9月大阪で消火器が破裂して小学生がけがを負う事故が
おこり、それを機に消火器メーカーが破裂事故の可能性がある加圧式消火器から畜圧式消火器に
生産の軸を変えてきました。
今でこそ消火器を販売している業者は安全安心な畜圧消火器をお勧めしますなどと
うたい文句として語っていますが、実は以前から畜圧式の消火器は製造販売されておりましたし、
加圧式消火器の破裂事故の可能性も指摘されていました。
にもかかわらず加圧式粉末消火器が生産割合で大部分を占めていた理由が売ることが楽で儲かる
という判断だとしたら残念な話ではありますが・・・
ご家庭や街頭設置消火器をご検討の方はぜひ強化液消火器をご一考ください。
自治会単位の防災訓練の時に消火実験をご体験いただくことも可能です。
ご相談・ご質問お気軽におよせくださいお待ちいたしております。